【講義紹介】【哲学】隠岐さや香「時代を相対化する発想は科学史から」

講義紹介

本記事では、以下のYouTube動画を紹介します。

【哲学】隠岐さや香「時代を相対化する発想は科学史から」

自然科学の分野が広がっている現代では、科学の歴史を考えるときに単純に物理学の歴史だけを考えることはできません。現代では、自然科学の主役が物理学だけだとは言えなくなっています。

さらに、科学のあり方も大きく変わっています。昔は新しい法則が発見されることで科学が発展するという言い方が簡単にできたが、今はスマートフォンなど、1970年代の理論に基づいて作られているものが多いです。

現代の科学は物質的な技術の向上によって進んでおり、科学の中心が何であるかが少しわかりにくくなっています。科学史は、人々が驚くような変化をもたらすものが何であるかを研究しています。ニュートンやアインシュタインのようなものが昔は重要でしたが、今では人々の意識にあがりやすい別のものがあるかもしれません。そういうことを考える分野です。

20世紀後半からは、様々な領域で断絶をもたらすような発見や発明が奨励されています。イノベーションという言葉の普及とともに、この考え方が広がっています。科学史や技術の歴史など、隣接分野もこの流れに含まれています。投資することで経済成長があるという信念が20世紀半ばに定着していったと知ることは、現代社会で生きる人々にとって大事であり、面白いと感じると思う。なぜならば、本当にそれを信じていいのか、と考えることになるからです。

しかし、イノベーションの考えが広まる中で、理系だけが重要ではなく、ソーシャルイノベーションなど、社会のあり方を変えるようなイノベーションも重要になっています。学校の組織やPTAの連絡の仕方など、オーガナイゼーションのイノベーションも議論されています。

このようなイノベーションがインフレしている状況を俯瞰することは重要です。みんな同じ方向に走っていくと、間違ったときに怖いため、なぜこれほどまでにイノベーションが強調されるのか、いつからそれが始まったのかを考えることも有益です。この考え方は科学史の分野で常に考慮されています。

イノベーションを否定してみることで、逆説的な発想をもってイノベーティブになることも提案されています。このようなアプローチは、科学者にとって特に興味深いかもしれません。急がされると、視野が短期的になりがちで、結果的に視野が狭くなってしまうため・・・

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